オセロの牛(うし)定石【四大定石】手順

前回は、2手目の縦取りから派生する基本の四大定石《うさぎ定石》について紹介させていただきました。

今回は、2手目の斜め取りから派生する牛(うし)定石について紹介していこうと思います。繰り返しになりますが四大定石は局序盤で最善手に近い打ち筋となっています。この打ち筋を外れてしまうと、不利になってしまう場合が多いです。四大定石は「暗記しよう!」「覚えよう!」と言われるのはそのためです。

ちなみに牛定石は、5手目にX打ちして暴走牛という面白い派生定石もあるのでその辺も最後に少しだけ触れたいと思います。

牛(うし)定石の手順

 ※オセロ盤内にある青い数字はコンピューター解析による評価値となって、この数字が大きければ大きい程ゲームを有利に進めることができるとされています。

もし不明なオセロ用語が出てきたら、下記の記事を参考にしてみてください。

まずは《F5》に黒打ちます。うさぎ定石の時とおなじですね。最初の一手目はどこに置いても位置関係はかわらないので、評価値は全て同じです。

2手目は白を《F6》に打ちます。見た目の通りですが、斜めに石を返しているので《斜め取り》と言います。
3手目は黒を《E6》に打ちます。評価値を見てもわかる通り、《E6》一択です。その他は全て-6以上の悪手となります。開放度の観点からみても一目瞭然ですね。

4手目は白を《F4》に打ち石を2枚返します。打つ場所は2か所ありますが点対称なので、どちらに打っても評価値に変動はありません。

5手目は評価値通りの《E3》に黒を打ちます。この一連の打ち筋がオセロの牛(うし)定石となります。

牛定石は以上ですが、もう少しだけ先に進めます。

牛定石から白の大量取り

牛定石が完成したら、次は白の手番になるのですが、ここでの評価値がかなり気になります。

オセロの勝ち方のコツの一つとして、「序盤・中盤はできるだけ石を返さない」というものがありますが、評価値を見てもらってもわかるように《C5》に打った場合は2枚返し、《D6》に打った場合は3枚返し(大量取り)となってしまいます。

見ての通りですが、評価値を見ると《C5・D6》どちらに打っても黒が極端に有利になる手がないことがわかると思います。

ただ、本来教科書通りならば、開放度1となる一見好手に見える《D3》に白を置きたいところです。すると・・・

次の黒の手番で《F3》の綺麗な中割りを打たれてしまうのです。しかも打たれた後の白の手番を見てもわかるようにどこに石を打っても評価値-5以上ある緩手・悪手しかありません。そのため、全体を通してみると、牛定石後は、《C5》もしくは《D6》が最善手ということになるのです。オセロは奥が深いですね。

最強!?の暴走牛定石

牛定石の5手目に《G7》評価値-21の超悪手であるX打ちをする定石です。

まさに暴走ですね。X打ちをした時点で白の評価値がのきなみ+10以上に跳ね上がりました。

【定石とは・・・最善とされる決まった石の打ち方】のはずなのですが・・・。

ですが、中には「暴走牛こそ最強の定石」とうたっている方もおられるようで・・・オセロって本当に奥が深いですね。