Evernoteは、テキストを含めて様々なデータファイルをWEBサーバーにアップロードしておけば、インターネットに接続できるデバイスがあれば、【いつでも】【どこでも】必要な情報を検索して引き出せる便利なWEBサービスです。
ただ便利すぎる故、Evernoteに依存しすぎると【何か問題があった時・・・】が大変です。そんな緊急事態にも慌てることないように、定期的にエバーノートのデータをエクスポート・バックアップしておくことをオススメします。
【エクスポート】と【バックアップ】とは?
【エクスポート】とは・・・
エクスポートは特定のソフトウェアで作成したデータを別の異なるソフトウェアで表示できるよう変換し書き出しすることで、バックアップ機能として利用される場合もある。Evernoteの場合は後述で詳しく確認していきますが、【ENEX形式】【単一のHTML】【WEBアーカイブファイル】【複数のWEBページファイル】の4種でエクスポートをすることが可能です。
【バックアップ】とは・・・
バックアップは、ソフトウェアやシステムの状態を複製(コピー)しておき、何らかの問題が発生した場合、そのデータを元にバックアップを取得した時点の状態に修復する備えをしておくことです。エクスポートと違い異なるアプリケーションでの表示を目的としていないないので、同ソフトでないと表示・機能しないことがほとんどです。
Evernoteに標準搭載されているエクスポート4種
まずは、Evernoteに標準でついているエクスポートについて確認していきたいと思います。エクスポートに進むには「ファイル」⇒「エクスポート」の順に進みます。
- ENEX形式のファイル(.enex)でエクスポート
- 単一のHTML Webページファイル(.html)でエクスポート
- Webアーカイブファイル(.mht)でエクスポート
- 複数のWebページファイル(.html)でエクスポート
ENEX形式のファイル(.enex)でエクスポート
このエクスポートは、Evernoteを他のソフトウェア、もしくはEvernoteの別アカウントに移行する時に使用するエクスポート形式となります。Evernoteに標準搭載されているEvernoteエクスポート機能としては唯一、バックアップとして使用できる形式となります。
オプションを表示させると、「ノートのタイトル」「作成日」「更新日」「作成者」「位置」「タグ」「ソースURL」の属性が表示されますが、選択できるのはタグのみとなっています。タグを引き継ぐ場合はチェックを入れておきましょう。
属性を見ていただくと、肝心な「ノートブック」の属性がありません。Evernoteのノートブックはアカウントと関連付けされているため、エクスポートすると「ノートブック」の属性が消えてしまいます。そのためエクスポートしたノートはインポート後に新たにノートブック名を付けなおす必要があります。タグを引き継ぐことができるので、仮でタグにノートブック名を入れておくと、後々整理がしやすくなります。
まずは、ENEX形式でエクスポートしたいノートを選択します。Evernoteのエクスポート機能はノートを自動的に選択してくれないので、必ず自分自身でエクスポートしたいノートを選択する必要があります。
3つのノートが選択され、ノートの容量は(約1.8MB)となっています。オプションを表示させて属性の「タグ」にチェックを入れて、エクスポートを実行し任意の場所にファイルを保存します。
インポートは、「ファイル」⇒「インポート」⇒「Evernoteエクスポートファイル」の順に進み、先程保存したENEX形式のファイルをを選択します。
これでインポート完了です。インポートすると、すぐに同期するかどうかを問われるのでここではとりあえず「いいえ」選択してください。インポートしたノートを同期すると当然容量を使用してしまいます。バックアップのつもりでエクスポートすると、復元だから容量は使わないと錯覚しがちですが、ここはきっちり容量を使用してしまいます。
ノートの数が少なければ、すぐに同期しても問題ないかもしれませんが、ヘビーユーザーになってくるとデータ容量が数百ギガになっていることもあるかと思います。まずはローカルノートブックにしておいて、必要なノートを容量が余っている月に徐々に同期させていくことをオススメします。
これでローカルノートブックにENEX形式のファイルのインポートが完了しました。ノートブック名は引き継ぐことはできませんがタグは引き継げるので、ノート数が多い場合はタグでまとめて、新しく作成したノートブックに一気に移動させると効率的です。
今回は別アカウントにENEX形式ファイルをインポートしましたが、同一アカウント内でも内容は同じとなります。同一アカウント内にインポートする場合でも当然容量は使用しますので注意しましょう。
また、ENEX形式ファイルをエクスポート&インポートする際ノートやノートブックをドラック&ドロップすることで簡単に行うこともできます。先ほどと同様ですが、インポートする場合はもちろん容量を使用するので、インポート先にローカルノートブックを作成してから、そこにドロップすることで容量を使用することなくインポートすることが可能です。
単一のHTML Webページファイル(.html)でエクスポート
【単一のHTML Webページファイル(.html)でエクスポート】は、選択したノートを1ページにまとめてhtml形式で閲覧用としてエクスポートされます。閲覧用なのでバックアップとしては機能しません。
オプションでは全ての属性の有無を選択できるので、せっかくエクスポートするのであれば、全ての項目にチェックを入れておきましょう。
html形式なのでブラウザで閲覧することができ、画像データ等は別フォルダに格納されいます。
※選択したノートが単一ページに全て表示されます。
Webアーカイブファイル(.mht)でエクスポート
Webアーカイブファイル(.mht)でエクスポートは、Microsoftのフォーマットを使用したエクスポート方式です。【単一のHTML Webページファイル(.html)でエクスポート】と同様に、テキストを含む画像等のデータファイルが単一ページとしてWEBブラウザで閲覧することができます。
複数のWebページファイル(.html)でエクスポート
Evernoteに標準搭載されているエクスポート4つ目です。【複数のWebページファイル(.html)でエクスポート】は2つ目に紹介した【単一のHTML Webページファイル(.html)でエクスポート】の単一⇒複数、つまりノート単位で複数のページ分けて変換、出力してくれるエクスポートとなります。
エクスポートオプションのチェック項目はすべてチェックを入れておきましょう。
【複数のWebページファイル(.html)でエクスポート】は、ノート単位でファイルが作成されるので、大量にノートがある場合はフォルダー内にてノートタイトルで検索をかけれるためとても便利です。また、リンク付きの目次も自動で生成されるので、リンクを踏めば一気に指定のノートにジャンプすることが可能です。
データベースフォルダを丸々コピーしてバックアップ
簡単、かつもっとも確実にバックアップできるのが、この【データベースフォルダを丸々コピー】です。これは、Evernote内のツールを使用するのではなく物理的にローカルに格納されているデータベースを複製します。
何か、問題が発生した場合は、複製しておいたデータベースを丸々上書きしてあげれば、複製した時の状態に戻すことができます。手順は以下の通りです。
Evernoteを立ち上げて、「ツール」⇒「オプション」を開きます。
「全般」選択して、「データベースフォルダを開く」へ移動します。
「Databases」フォルダを丸々コピーして任意の場所に保存しておきましょう。
これでバックアップは終了です。何か問題が発生した場合は、同じ場所に保存しておいたデータベースフォルダを丸々上書きしてあげれば、データの内容が復元されます。
Evernoteのエクスポート機能とバックアップ-まとめ
最後に、Evernoteに標準搭載されている4つのエクスポート機能とバックアップにつて一覧表にまとめておきます。
エクスポートの種類 | 役割と機能 |
---|---|
ENEX形式のファイル | 別アカウントのエバーノートや互換性のあるアプリケーションにデータ移行するために使用します。この拡張子でエクスポートしておけば、バックアップとしても機能しますが、データを元に戻すのではなく、保存していたデータを新たに追加するイメージ。
Evernote間であればタグは引き継げますがノートブックは引き継げません。インポートするとデータの追加なのでもちろんデータ容量を使用してしまいます。 |
単一のHTML Webページファイル | 選択したノートをHTML Webページ(閲覧用)としてエクスポートします。選択したノートの全てを単一ページにまとめるので、ノートの数が多い場合は、【複数のWebページファイル】でエクスポートすることをおすすめします。 |
Webアーカイブファイル | 内容は同上ですが、mhtはMicrosoftのフォーマットをしようしたエクスポート方式となります。 |
複数のWebページファイル( | 選択したノートをHTML Webページ(閲覧用)としてエクスポートします。選択したノートを各ノートごとにエクスポートし目次も自動生成してくれます。 |
データベースフォルダを丸々コピー | 最も簡単で理にかなったバックアップ方法。同一アカウント内で何らかの問題が発生した場合、バックアップを取った時点にデータに戻すことが可能です。Evernoteヘビーユーザーはこの方法で定期的にバックアップを取ることをオススメします。ただし、ENEX形式ファイルではないので、Evernoteの別アカウントや、互換性のあるアプリケーション等への移行はできません。 |