電気のスイッチ修理・交換を自分で!【作業は超簡単ですが・・・】

電気は私たちの生活に必要不可欠なエネルギーです。また普段生活で使用している電気ほど、急に故障したり使えなくなってしまうと困りますよね。ということで先日、トイレの電気スイッチが故障したので、修理・交換した時のお話をまとめておきたいと思います。

壊れた電気スイッチを自分で修理・交換する方法と注意点について!

ここでは、壊れた電気のスイッチを修理する方法を画像多めで詳しく解説していきます。作業自体は超簡単で、マイナスドライバー1本・プラスドライバー1本あれば修理・交換することが可能です。

ただし一般家庭用で使用される100Vは低圧電力ではありますが、扱い方によっては、[接触不良][漏電]等による火災のリスクはもちろん、人体についても電気が[流れた時間]や[通った部位]、[水分量]等の条件で大きな感電事故につながる可能性もあります。

修理・交換内容によっては、自分での修理・交換・DIYができない場合もあるので、注意が必要です。

まずは故障の原因を特定する

まずは修理・交換の前に故障の原因を特定する必要があります。故障個所がわからなければ、修理のしようがありませんよね。まずは落ち着いて故障の原因を調べていきましょう。

原因-1 LEDランプ・蛍光灯・白熱電球の寿命

まず、最も多いのが蛍光灯・LEDランプ・電球そのものの寿命です。これらは全て消耗品なので、大切に使用してもいずれ壊れます。(寿命がきます。)

白熱電球は劣化により電球内のフィラメントが切れるので見た目ですぐに電球が使えないことがわかります。フィラメント切れた白熱電球は軽くふるとフィラメントが電球内でカランカランと音がするので、この音でも寿命が来たことがわかります、ただ他のランプにあるような前兆が少ないため、急に使用できなく場合が多いのも白熱電球の特徴と言えるでしょう。

次に蛍光灯の場合ですが、蛍光灯の場合電気のスイッチをONにしている状態でも、カチカチと点滅し始めると寿命が近いことを示しています。また寿命が近づいた蛍光灯は黒ずみの面積が広くなるので、この黒ずみも交換の目安になるでしょう。また劣化が進行している蛍光灯は安定して点灯するまで時間がかかるようにもなります。

最後に広く普及したLEDランプについてですが、LEDランプについても寿命のサインは蛍光灯とやや似ています。LEDランプも寿命が近づくと光量が下がったり点滅するようになります。また点灯に時間がかかるようにもなります。LEDランプは白熱電球と形が似ているものも多いですがフィラメントは使用していないので、フィラメントが切れて急に使用できなくなるというケースは少ないです。

各ランプの寿命目安の時間と特徴をまとめると以下の表のような感じです。

ランプの種類寿命の目安特徴
白熱電球約1,000~
約2,000時間
・フィラメントが切れる
蛍光灯約6,000~
約12,000時間
・点滅するようになる
・点灯が安定するまでに時間がかかる
・光量が下がる
・蛍光灯が黒ずんでくる
LEDランプ約40,000~
約60,000時間
・点滅するようになる
・点灯が安定するまでに時間がかかる
・光量が下がる

白熱電球はフィラメントが切れるので見た目や音ですぐに寿命がわかります。蛍光灯やLEDランプについても必ず前兆があるので、普段から使用しているようなら寿命が近づいていることがわかるでしょう。仮に蛍光灯やLEDランプの前兆を見逃してしまった場合は、蛍光灯やLEDランプを他の照明器具につけて点灯を確認する方法があります。

原因-2 ブレーカーが落ちている

ランプ自体に問題が無さそうなら、ブレーカーに問題が無いか確認しましょう。ブレーカーが落ちてると当然電気は付きません。仮にブレーカーが落ちていれば入れなおせばいいだけなのですが、ブレーカーが落ちているのには意味があります。まずはその意味を理解しておきましょう。

ブレーカーのボタン配置は主に
[①主幹ブレーカー(漏電ブレーカー)]
[②アンペアブレーカー(電流制限機)]
[③分岐ブレーカー(配線遮断安全ブレーカー)]

の3つのブロックで構成されています。ブレーカーの種類によっては主幹ブレーカーとアンペアブレーカーが一体になっているものもあります。各ブレーカーのスイッチの意味は以下の通りです。

①主幹ブレーカー
(漏電ブレーカー)
その名の通り、漏電ブレーカーは漏電を検知することで電気の流れを遮断するブレーカーとなります。このブレーカーが落ちると、このブレーカーで管理される全ての電気が遮断されます。火災や感電事故を防ぐための重要な安全装置となります。
②アンペアブレーカー
(電流制限機)
アンペアブレーカーは住宅に流れる電気の総量を管理するブレーカーとなります。電力会社と契約している以上の電流が流れるとこのブレーカーで管理されてりる全ての電気が遮断されます。ブレーカーの種類によっては、画像のように①の主幹ブレーカーと②のアンペアブレーカーが一体になっているものもあります。
③分岐ブレーカー
(配線遮断安全ブレーカー)
分電盤から各部屋に供給される電気をコントロールするためのブレーカーとなります。特定の部屋(場所)でショートが起きたり、一定量以上の電気が流れた時、電気を遮断します。分岐ブレーカーが落ちた場合は[主幹ブレーカー]や[アンペアブレーカー]のように全体の電気の遮断ではなく、特定の部屋(場所)のみ電力が遮断されます。

まず[②アンペアブレーカー(電流制限機)]が落ちてる場合ですが、これは表の通り住宅全体で一気に電気を使ったことが原因となります。危険性はかなり低いので、消費電力の多い[ドライヤー][エアコン][電気ストーブ][電子レンジ]等の危機器を確認して電源をOFFにしてからアンペアブレーカーのスイッチをオンにするとほとんどの場合復旧します。

次は[③分岐ブレーカー(配線遮断安全ブレーカー)]についてです。
このブレーカーが落ちている場合、分岐ブレーカーが該当する部屋で「電力を使い過ぎた」か、「電化製品の故障(が原因のショート)」が主な理由となります。この場合、該当する部屋の家電の電源を全てOFFにしてコンセントからプラグをいったん抜きます。

すべての電源プラグをコンセントから抜いたら分岐ブレーカーのスイッチをONにして、使用する家電のみプラグをひとつずつコンセントに挿して電源をONにしていきましょう。この手法で再度分岐ブレーカーが落ちたら、「電力の使い過ぎ」や「家電の故障」のおおまかな予測がたてられます。電力を使いすぎる家電の場合は、別の部屋(回路)で使用するようにし、「故障が予想される家電」は以降使用を控えるか、一度メーカー等に修理に出すことをおすすめします。

最後は[①主幹ブレーカー(漏電ブレーカー)]が落ちているときについてです。
漏電ブレーカーが落ちた場合、現象としてはアンペアブレカーと同様にそのブレーカーで管理されてる電気が全て遮断されます。一般家庭でいうと基本的にブレーカーは一家に一台なので、[アンペアブレーカー][漏電ブレーカー]いずれかが落ちると、家全体の電気が遮断されることになります。ただし、漏電ブレーカーが落ちた場合、アンペアブレーカーが落ちた時より、緊急性がかなり高いといえます。

漏電ブレーカーはその名の通り、漏電を感知すると作動するブレーカーとなります。漏電は火災や感電等の重大な事故につながる可能性があるので、漏電ブレーカーが落ちた場合、直ちに対応をとる必要があります。戸建ての場合は電気事業者に、マンションやアパート住まいの場合は、管理会社等になるべく早く連絡して対応してもらう必要があります。

ということで、漏電ブレーカーが落ちている場合は、電気スイッチの修理どころではありませんが、アンペアブレーカーや分岐ブレーカーが落ちている場合は、これらのスイッチをONにすることで、電気のスイッチが動作するかもしれません。

原因-3 照明器具の接触不良や不具合

電気のスイッチONにしても反応がない場合は、照明器具そのものが原因の可能性があります。LEDランプや白熱電球の故障や寿命はまだわかりやすいですが、照明器具そのものの故障は見た目にはなかなかわからない場合も多いかと思います。

確認方法はある程度限られてしまいますが、まずは問題のある照明器具に視覚的に以上かないかを確認、次にランプのソケットが正しく装着されているか・歪んでないかをチェック。それでも点灯しない場合可能であれば別の部屋で照明器具についているランプが使えるかチェックするとよいでしょう。電気が問題なく通電している別の部屋でランプが使えるようなら、原因はその照明器具にあるかもしれません。

原因-4 電気のスイッチの故障

ようやく本題の電気のスイッチ。今まで紹介した故障の原因の可能性である下記の3点

[LEDランプ・蛍光灯・白熱電球の寿命]
[ブレーカーが落ちている]
[照明器具の接触不良や不具合]

いずれも該当しないようであれば、照明器具が点灯しない原因は[電気のスイッチ]になる可能性が高いと言えます。照明スイッチの故障は、物理的にスイッチが陥没してしまったり、スイッチの抵抗が全くなくなったりと比較的、故障していることがわかりやすいものもありますが、逆に見た目にはまったくわからない場合もあります。今回のトイレの電気スイッチの故障も実は目には全くわかりませんでした。では何をもって故障と判断したのかというと[音]です。

意識しないとわからないレベルですが、スイッチを押したときの「パチ」の音が他の電気スイッチの音と微妙に違いました。最終的にスイッチを細かく分解したわけではないので、細かい原因まで特定していませんが、おそらく中のパーツが壊れていたのだと思います。

ということで、実際に電気のスイッチ修理・交換する手順を確認していこうと思うのですが、その前に自分で電気すのスイッチ修理をしていいのかどうかを、まずはまとめておきます。

【重要】電気のスイッチ修理は自分でしていいの?DIY可能?

冒頭でも少し触れたとおり、電気のスイッチ交換修理はとても簡単で、手順や安全確認を間違えなければだれでも簡単に行うことができます。しかも必要な道具は基本的にマイナスドライバー1本とプラスドライバー1本あれば可能です。

電気スイッチの交換修理費用は電気屋さん等のプロにお願いすると5,000円から15,000円程度が相場となります。価格に開きがあるのは、交換するパーツと技術料が業者によって大きく異なるからです。特に原価が決まっていない技術料には大きな差が出ることがあります。

となってくると自分でできることは自分で!DIYしたくなりますよね。ですが繰り返しになりますが、電気スイッチの交換は漏電による[感電]や[火災]のリスクがあります。場合によっては命に関わる場合も・・・

戸建てならまだしも、アパートやマンションなどの集合住宅の場合、近隣の住人にも大きな迷惑をかけてしまう可能性もあります。となってくると・・・そうです、資格が必要になってきます。

具体的にいうと一般的な住宅の電気配線に触れるような電気スイッチの交換修理の場合は[第二種電気工事士]と呼ばれる国家資格が必要になってきます。なので、下記紹介しているようなガッツリ配線に触れるような電気スイッチの交換修理は資格がない方は作業は行ってはならないと法律で定められています。

逆に言うと、電気配線に触れないようなプラスチックカバーの交換や、電気配線と関係のない、スイッチ内にあるバネの取り換えなどは作業可能です。

電気スイッチ修理・交換の手順(第二種電気工事士有資格者)

では、ここからは壊れた電気スイッチを交換・修理する方法を確認していきたいと思います。必要なものは[第二種電気工事士の資格][交換するパーツ・スイッチ][プラスドライバー][マイナスドライバー]の4つですが、その他にも持っていた方が便利なアイテムも交換・修理手順と合わせて紹介していきたいと思います。壊れた電気のスイッチを自分で修理する手順は以下の通りです。

電気スイッチ・修理交換手順
  1. 壊れた電気のスイッチを調達
  2. 修理前の下準備(プレートをはずして、ハンドルにネームカードを入れる)
  3. 修理箇所のブレーカーを落とす(重要)
  4. 壊れた電気のスイッチのプレートと本体プラスチックカバーを取り外す
  5. 壊れた電気のスイッチから電線を抜く
  6. 電線の長さを確認して新しい電気のスイッチに電線を挿入する

手順 ①-壊れた電気のスイッチを調達

まずは新しい電気スイッチを購入しましょう。今回購入したスイッチはこれです。

スイッチの割り当てはトイレと廊下のダブルスイッチで壊れたのはトイレの電気スイッチだけでしたが、30年間近く働き続けたスイッチです。廊下の電気スイッチもかなり劣化していると思い、今回はスイッチをまるごと交換することにしました。

スイッチの位置は廊下で暗闇になることも多いので、スイッチは暗闇でもスイッチの位置がわかるように消灯時に微灯が点灯する、ほたるスイッチをチョイスしました。余談になりますが、ほたるスイッチとは逆に点灯時に微灯が点灯するスイッチをパイロットスイッチと呼びます。

今回購入した[パナソニック(Panasonic) コスモワイド21 埋込ほたるダブルスイッチB WTP50512WP ホワイト]の価格は、購入当時(Amazon)で¥1,118-となっています。正直言って安いです。もちろんホームセンターでも購入することはできますが、Amazonなどのネット購入の方が安いことが多々あります。

仮にホームセンター等での商品購入金額が数百円安かったとして、現地まで行く時間や商品を探す手間、様々なコストを考えるとネット購入のメリットはかなり大きいと思います。

手順 ②-修理前の下準備(プレートをはずして、ハンドルにネームカードを入れる)

下準備をとして購入した[パナソニック(Panasonic) コスモワイド21 埋込ほたるダブルスイッチB WTP50512WP ホワイト]をばらしていきます。ついでに、ネームカードも取り付けていきます。ただ、この商品にはネームカードは付いていないので、正規品を付けたいのなら別売りのネームスイッチカードを購入する必要があります。

パナソニックさん、いい商売をしますね・・・。できればスイッチに付属していただきたいところです。と言っていても仕方がないので、話を進めていきましょう。

まずはプレートを外していきます。

画像のように、プレートの隙間にマイナスドライバーを入れて、クルっと回してあげると簡単に外れます。爪でも外すことができますが、マイナスドライバーを使う方が楽です。プレートをはずせたら次はハンドをはずしていきます。

ハンドルは下の画像のようにハンドルの右側を優しく持ち上げると簡単に取り外すことができます。撮影のためにクマさんにすこし手伝ってもらいました。

ハンドルを外せたら、ネームカード用の扉をあけます。

このネームカバー用の扉が案外固く、爪では少し難しかったのでここでもマイナスドライバーに活躍してもらいました。ここの扉を開いて別売りのネームカードを入れればOKなのですが、別売りのネームカードが約1,000円と結構お高い・・・なので、今回はプリンターで[トイレ][廊下]の文字をプリントアウトしてこれをネームカードとして装着しました。

仕上がりはこんな感じです。

これで約1,000円の節約です。別売りのネームカードを購入しなくても家庭用のプリンターで十分ではないでしょうか?家庭用のプリンターならオリジナルの名前やイラストをいれても面白いかもしれませんね。

次は本体についているプラスチックカバーを取り外していきます。

上下に各1つ計2つついているネジをプラスドライバーをつかって外していきます。このネジはとても小さいのでなくさないように注意しましょう。

本体についているプラスチックカバーをこのように外せたら、下準備は完了です。

手順 ③-修理箇所のブレーカーを落とす(重要)

壊れた電気のスイッチを取り外す前にブレイカーをおとして、電気の流れを遮断しましょう。修理箇所のブレーカースイッチがわかる場合は、部分的に電気の流れを遮断できる分岐ブレーカーでOKですが、特定できない場合は、主幹ブレーカーを落としてあげると、確実に電気の流れを遮断することができます。

ただし、主幹ブレーカーは住宅全体の電気を遮断するので、冷蔵庫やその他の常時電力が必要な家電の電流も遮断されるので注意しましょう。

手順 ④-壊れた電気のスイッチのプレートと本体プラスチックカバーを取り外す

ではいよいよ壊れた電気のスイッチの修理・交換を行っていきます。
新しく購入したコスモワイド21とどうようにまずは、プレートを取り外していきます。外し方も同様でマイナスドライバーを隙間にさして、「クル」っとまわしてあげると、簡単にとりはずせます。爪でも取れますが、ものによっては硬いのでマイナスドライバー推奨ですね。

ちなみにここまでの作業は、第二種電気工事士の資格は不要です。なのでデザインプレートの取り換え等は資格が無くても作業が可能です。

上記のような、[コンセントカバー・コンセントプレート]がホームセンターやネットでたくさん販売されているので、おしゃれにDIYするのもよいかと思います。

以降の作業は、電気配線が関わってくるので第二種電気工事士の資格が必要になってきます。

プレートをはずしたら、本体についているプラスチックカバーと金属枠についてる4か所のネジをはずしていくのですが・・・まずはその前に服装をチェックしましょう。基本的に電気配線処理を行うときは感電防止のために肌の露出は避けるべきなので、作業着や長袖を着用するようにしましょう。電気絶縁手袋を用意するとなお良しです。

安全対策が十分できたら、4か所のネジを取り外していきます。まずは赤〇の本体プラスチックカバーのネジから取り外していきます。このネジはとても小さいのでなくさないように注意が必要です。

次に内側に位置する(青〇)内側の金属枠のネジをはずすと、電気スイッチを壁からまるごと取り外すことができますがここで注意が一つあります。

この電気のスイッチと壁を固定する金属枠、タイプによっては、壁の裏側でハサミ金具固定している場合があります。はさみ金具は以下のようなものになります。

このハサミ金具を使用している場合、(青〇)のネジを完全にはずしてしまうと、壁の中に落ちてしまう場合があります。壁の中に落ちてしまうと・・・・絶望です。基本的に壁をぶち抜かないと回収不可なので、壁の中にハサミ金具が落ちてしまった場合は回収はあきらめて新しく購入することをお勧めします。

ともあれ(青〇)のネジを取り外す時は、ハサミ金具が使用されているか確認の上、使用されている場合は壁の内側にあるハサミ金具を手で押さえながら慎重にネジをはずすようにしましょう。

手順 ⑤-壊れた電気のスイッチから電線を抜く

電気のスイッチの裏側はこんな感じです。各箇所に繋がっている電線は上記の通りで・・・

・左上が電源(黒線)
・電源のすぐ下のスイッチ同士をつなげているのが[わたり線・リード線](黒色)
・右上が照明①トイレ(白色)
・右下が照明②廊下(赤色)

となっています。壊れた電気のスイッチの電線を抜いて、新しい電気スイッチに差し込んでいけばいいだけなのですが・・・最終確認です。ブレーカーを落として完全に電気の流れを遮断していますか??完全に電気の流れを遮断しておかないと、ショート・発熱・発火・感電の恐れがあるので、必ず最終確認してください。

ブレーカーを落としても、不安であれば検電器があれば安心です。

検電器があれば、ケーブルカバー(絶縁体)の上からでも通電しているかしていないか瞬時に測定することができます。多くの検電器の場合、通電している場合音と光で通知してくれます。(検電器の感度調整必要)

基本的に黒線が電気を供給する電線となるので、黒線に検電器を当てて反応が無ければ通電していませんが、念のため、照明側の電線もチェックしておくと安心です。

ということで十分安全確認ができたら、壊れた電気のスイッチから電線を抜いていくのですが、電線を抜く前に現在の結線がどのような配置になっているか覚えておくことをお勧めします。電線の本数が多いとそれなりに経験のある電気工事士でも忘れてしまうことがあります。

結線の配置を覚えておく方法はいろいろとありますが、一番簡単な方法はこの記事のように、スマホやデジタルカメラなどで写真を撮っておくとよいかと思います。その他には、電線を抜く前にマジックで電線に印をつけたり、逆に新しく購入した電気のスイッチに印を入れておいても良いかと思います。

電線の抜き方は以下の通りで・・・・

丸印部分にマイナスドライバーを差し込みながら、電線を引くことで電線を抜くことができますが、電線を抜く際はすべての電線を抜いて放置しないようにしましょう。

ブレーカーを落として電気を完全に遮断して十分安全確保はしているかと思いますが、念には念をです。この時、仮に電気が流れていて、+極と-極がふれてしまうと、一気に大量の電気が流れてしまい、過熱や発火が起こり火災の原因にもなりかねません。

なので、電線は1本抜いたら他の電線を抜く前に、抜いた電線を新しい電気のスイッチに差し込むことをお勧めします。1本1本確実に処理することで、仮に電線に電気がながれていてもショートを防ぐことができます。この時、新しく購入した電気のスイッチがオフになっているかも必ず確認しておきましょう。

どうしても作業的にすべての電線を抜く必要が出てきた場合は、電気絶縁用ビニールテープなどでむき出しになった電線をグルグル巻きにしておくと安心です。

手順 ⑥-電線の長さを確認して新しい電気のスイッチに電線を挿入する

壊れた電気のスイッチから電線を抜いたら、新しく購入した電気のスイッチに電線を差し込んでいきます。前述の通り、全ての電線を一気に抜かずに1本1本確実に処理していきましょう。といっても抜いた電線を新しいスイッチに差し込んでいくだけなのですが、電線の長さには注意が必要です。

電線は電気のスイッチによって、長さを調整する必要があります。取り扱い説明書(台紙)にもきっちろ記載されていますが、今回購入した[パナソニック(Panasonic) コスモワイド21 埋込ほたるダブルスイッチB WTP50512WP ホワイト]の場合は、電線被覆が向かれている長さは、12mm(-3mm~+2mm)にする必要があります。

この電線が長すぎると電気のスイッチからむき出しの電線がはみ出してしまい漏電や発火の原因になる可能性があります。逆に、短すぎると接触不良で電気のスイッチが正常動作しないことがあるので、電線の長さには注意するようにしましょう。

電線の長さは、定規などで測ってもよいですが、電気のスイッチの裏側に電線被覆のストリップゲージがあるので、こちらを使うと確実です。

今回壊れた電気スイッチの電線を新しい電気スイッチのストリップゲージあててみると、5mmほど長かったので[パナソニック(Panasonic) コスモワイド21 埋込ほたるダブルスイッチB WTP50512WP ホワイト]に合わせて、長すぎる電線をカットしました。

全ての電線の結線を終えたら、逆の手順で電気のスイッチをくみ上げていけば、電気スイッチの交換・修理完了です。

ちなみに、コスモシリーズの電気スイッチはボタンも大きくスタイリッシュですが、中に取り付けられている板バネの耐久性はものすごく低いです。乱暴にスイッチを押すと、板バネの寿命が極端に短くなります。この板バネが破損すると、スイッチが戻らなくなってしまい、電気のON・OFFができなくなります。

板バネの修理・交換方法は下記の記事でまとめているので、よければ参考にしてみてください。

まとめ-電気のスイッチ修理・交換を自分で!【作業は超簡単ですが・・・】

今回は、電気のスイッチ修理・交換を自分で!【作業は超簡単ですが・・・】についてまとめさせていただきました。電気のスイッチ修理・交換はだれでもできる超簡単作業ですが、資格がないと作業することが禁止されています。

また、安全・安心に作業を行うためには、それなりの道具も準備する必要があるので、この辺りも考えるとやはりプロにお願いするのが賢明かと思います。ただ、【電気工事士に興味がある】【自宅の電気配線をDIYしたい】と考えている方は、資格や道具が必須になってくるので、揃えてみるのも良いかと思います。

【第二種電気工事士】の受験料は¥10,000-程度、また簡単な電気配線のDIYに必要な道具は比較的に安価なので、興味のある方は是非チャレンジしてみてください。